2012年4月5日木曜日

情報収集衛星が情報を隠す怪


 日本の情報収集衛星は、大規模災害(新潟県中越地震,福岡県西方沖地震,能登半島地震,新潟県中越沖地震、岩手・宮城内陸地震、岩手県沿岸北部地震、霧島山の火山活動、東日本大震災など)の被災地上空からの写真撮影を行っています。

 情報収集衛星は「我が国の安全の確保、大規模災害への対応その他の内閣の重要政策に関する画像情報の収集を目的とする人工衛星」である(内閣官房組織令第四条の二第2項)と定めています。

 衆議院で全会一致決議されている、「宇宙に打ち上げられる物体及びその打上げ用ロケットの開発及び利用は、平和の目的に限る」としていたしばりを、北朝鮮のテポドン発射事件をきっかけにして、「多目的な情報収集衛星であれば平和の目的に限るという趣旨の決議に反しない」という解釈をとって、大規模災害等への対応にも備えるという名目を付け加えて、事実上の偵察衛星を情報収集衛星として保有すること決定しています。

 情報収集衛星の撮影画像は「必要に応じ、関係省庁にその結果を配布・伝達した」とされていますが、「秘密について保全措置を講じる者以外には非公開」ということで公開していません。今回の福島第一原発の爆発の状況も「配布、伝達」された国の機関があったのでしょうから、都合の悪ことを隠すことになったことは疑いありません。

 軍事機密として情報を管理、優先させることはかつての「戦争への道」を想起させます。


 宇宙飛行士だった秋山豊寛さん、元NHK解説委員の小出五郎さんも呼びかけ人になって、宇宙航空研究開発機構(JAXA)法からの「平和目的」規定削除に反対、これからも、日本の宇宙研究・開発は平和主義で行こう!(←リンク)とのアピールが出されています(赤旗情報)。国会請願オンライン署名を集めていたので、アクセスして署名を送信しました。