2018年12月28日金曜日

きじ、青イソメあります!


 東京勤労者つり団体連合会の「50周年祝賀会」に参加された方を、翌日スカイタワーと浅草に案内した。スカイタワーの上から東京の下町を眺めたあと、浅草通りを西に向けて歩き浅草寺へ向かおうとした途中で、(業平当たりだろうか)釣道具屋を見つけた。

 店は閉じていたのだが、入り口に「きじ、青イソメあります」と断り書きが貼ってあった。どこで釣りをするのかは測りかねるものの、「釣り」をしている人がいることがわかった。現在は釣具店の上州屋も売り上げが下がるばかりで閉店が続く。我が家に比較的近い店も閉店となった。釣りに行くときに、あらかじめ買っておく餌が購入不可能となって、また少し釣り行動がしにくくなってしまった。

 こんな事情の折に、「きじ、青イソメあります」の言葉はうれしい断り書きだった。富の集積地である東京が、ほんとに富んでいるのかどうかは疑わしい。東京湾が都市機能や物流のための仕様として造られたことは否めないし、よってそこで海の機能すなわち生態系の維持が「後景」ならまだしも、考慮の対象にもしてこなかったと言えるだろう。こういう中でも、隅田川に通じる水路ではハゼが確かに生息している。スカイタワーの足元に。