2015年1月17日土曜日

久しぶりの仙人の家と岩手山


  東京の都合にかまけて、しばらくぶりの仙人宅訪問。11月からの雪の便りでよほどの家を取り囲んでいるのかと思ったが、それほどの状態ではなかった。年寄りの生活からは何よりではあるが、まだ1月半ばだから、これから先があるだろう降雪に安心はできない。向かい側の家のツララが長く伸びでいて、今は背丈よりも長い。一時は二階建ての屋根から地上まで着いたというから、やっぱりすさまじい寒さなのだ。

少な目の雪の上を、やけにウサギが歩き回って(チョン、パッの足跡だから「飛び回って」か)いるようで、どこにも足跡がついている。見まわしたところ、餌となるようなものはないようなのだが、アトランダムに気まぐれで歩いているような感じで面白い。人間の生活に割と近いところで生きているのだろう。生活で不要になった残り物にありつけるということなのだろうか。狸にしろ鳥にしろ、クマにしろ、人間の生活を意識していると思うとおかしい。

クマやカモシカ、狸、キツネなど、どちらかといえば、‘友達’とは思われないような評価(文化か)が定着しているが、ほんらいそんなに悪さをするものとも思われないのだが、里に出てくると追い払われる。追い払われた場所はだいたい「昔」は人がいなかったところじゃなかったかのかな。エサの多寡も人の生産活動の影響なのだし。

親父は一層背中が曲がって小さくなった。歩くのはすり足で、転倒を避けているのだという。話は合わないことが多いが、見ていると可愛い感じになってきた。でも態度は好ましくないと従妹が言う。思い当たる節は確かにある。天命を全うするのは大変なことだ。自分の立ち振る舞いがスムーズにいかないことが多くなって、重ね合わせるとため息が出てくるようだ。