2022年2月13日日曜日

神宮外苑を都市改造、自然のテリトリーをまた減少させるのか

 「経済」活動の効果をあげるために、邪魔な自然エリアをなくしていくのは、許容されていのか?残念ながら「自然」の大切さについての、「政治側」の関与は余りにも勝手きままな振る舞いになっている。ほとんどなんのおかまいなしに、人間社会の「経済」優先的な活動が推進されて、究極「温暖化」まで呼び起こした。地球環境を保全のために行動を急がされる事態なのだから、ちっとは反省して…というのが常識的な考えというものではないのか。肝心な「お国」が推進側の旗振りなのだからなにをか言わんやだけど。

 明治神宮外苑の再開発で約1000本の樹木を伐採・移植するという計画がある。それは超高層ビル2棟、ホテル付の新神宮球場、国立競技場より高い新ラグビー場をつくるためとされる。またぞろ「自然破壊」をこりもせず続けるということになる。事業者が三井不動産、伊藤忠商事と聞くと。住民のための街という大義が、またまた住民をそっちのけにして希薄なまま、どこかのダム建設みたいな程遠い「問題」となって扱われていく。

 ソロバンをはじきながら進める方は、そこが付け目でもあるのだろう。都市が経済活動の貢ぎ場所として特別な扱いでいいとは言えない。一極集中のデメリットが本格的に検証されないままできていることもある。循環する生態系の一パーツとしての人間が考えやるべきことを、検証して考える必要性はより高くなっている。

 かつて、東京都知事鈴木俊一のおり、「緑の倍増計画」(「昭和60年~6年間」)がたてられた。緑豊かな東京目指してと題した巻頭言で「…緑は今住む人達のものだけではなく、将来に済む人々との共有財産であります。緑と水の豊かな、美しい東京を時代の子供たちに、そして、さらに将来の世代に引き継いでいくために、国や区市町村のご協力を得ながら、都民の皆様と手を携えて進んでまいりたいと思います…」と宣言していた。つぶさには様々な問題もあっただろうとしても、施策に「緑」を据えるのがかつての東京都でも存在していたことを、今になって言うのも虚しい話だ。