2013年1月22日火曜日

命がけは誰のためか

 日揮はエンジニアリング界では、トップに立つ企業だ。東洋エンジニアリング、千代田化工建設の御三家の中で、純利益・受注高がダントツだとされている。(ウィキペディア)医療、薬品、食品、原子力などの分野で活動している。

 アルジェリアは、1991年にイスラム主義政党が選挙で圧勝したことがあり、この直後のクーデターで、非常事態宣言が発令されたまま19年も解除されなかった。イスラム原理主義との内戦では10万人以上の犠牲者が出ている。

 日本のエネルギー確保のために、こうした状況下のところへ「エネルギー確保」に日揮が乗り出していたわけだ。いつ起きてもおかしくないことが起きた。人質の救出作戦は、日本におけるそれとは考え方が相当違う。可とするわけではないが、「人質を安全に開放する」という生易しい救出方法とは、背景の違いがある。

 事件が起こっても、情報すらわからぬところへ行くことに、違和感が湧く。「お国のために命がけ」なのか、余程の利益が存在するのか。「企業人」なら会社のために危険なところへ行くのは当たり前なのだろうか。

 日本の軍備を強化する動きが次々と出てくるが、紛争の解決が軍事行動によるものでないということも、ことの本質として見ておきたい。「武力行使でなく、人質の安全ない解放優先」を要請したこととのかい離が存在すると思う。