2022年11月13日日曜日

廃校になった小学校に行ってみる 4-3

~下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、最後は岡村島へ走る~

 三日目の後半は西方の下蒲刈島から5島を渡り歩き、瀬戸内の広さと島の多さを実感した。おおよそ島は、「山」なので道路は海岸縁を通っている。ポツポツと集落が点在して、日本のあちこちにある風景と同様の佇まいを見せている。この様子を見て、騒々しく大きなビルを建て続けている「大都会」との対比を考えさせられる。富の集積を重ねる都市部の雑踏とは雲泥の差がある。

 しかし都会で極上の生活をしているのは一部であることも事実。地方との格差は広がり続ける。もうちょっとゆっくりとした時間の流れを要求するのは理不尽なことだろうか。下蒲刈島に友人が通っていた小学校がある。子供が少なくなって今は廃校になった。廃校になっても、見学で訪れる人を受け入れているのか、建物の敷地と周囲に入ることができた。廃校になる学校は多いという。むろんここに限られたことではない。

 少なくとも自然の環境に恵まれた場所にある施設が、使用されず放置されたままとは…。公共事業という名の経済対策で、これでもかというほど瀬戸内に橋を造設した結果が、このありさまとは。「総括はどうするの」という言葉が思い浮かぶ。いずれ校舎は壊されることになるかもしれない。記録として残したいと、二人で写真の撮りまくりをした。