2014年1月28日火曜日

オリンピックがマイナーなツケをのこしたのでは

 ソチのオリンピックが開幕になる。開催はロシア政府の威信をかけたもので、プーチン大統領が自ら指揮を執っているとことだ。国際環境保護団体の世界自然保護基金(WWF)はロシア政府が自然環境を無視して準備を進めているとの懸念を表明し、抗議のために協力を中止する可能性も言及していた。
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 WWFのロシア支部は、「五輪準備は暴走状態で、建設の質は低く、環境に大きなダメージを与えている」と指摘し、ロシア政府がソチのインフラ整備を急ピッチで進めて行く上で、自然環境に「多大な負担」を強いていると非難した。

 WWFによると、数万ヘクタールの自然保護区内で建設が進められているほか、未開発の森林も十分な補償措置がなされないまま、道路が造られているという。

 WWFは、グリーンピース(Greenpeace)などの環境保護団体とともに、この問題についてロシア政府当局とくり返し協議を行って提案を行ってきたが、提案がことごとく無視されている以上、協力を続けることは「疑問だ」としている。
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 自然環境を考慮しながら、公共事業や開発事業がすすめられなければならないことは、現代にはもっとも必要なこと。ところが準備を進める方は一向に顧みる態度ではない。 
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五輪施設建設を統括する国営企業「オリンプストロイ(Olimpstroi)」は、環境への懸念を無視してはいないとしている。さらに、政権与党「統一ロシア(United Russia)」幹部も、「バンクーバー冬季五輪の時期に声明を発表して、わが国での冬季五輪に悪い印象を与えようとしている」として、WWFは愛国的ではないと批判した。
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 インフラ整備の遅れや環境への懸念などの問題が指摘されてきたが、廃棄物の処理や、黒海でのイルカの大量死などを指摘する声もある。(黒海のイルカの大量死の原因が「海洋汚染ではないか」とする疑い)国家財政が縮小するなか、約60億ドルという五輪予算が国庫の負担になっているとの批判もある。東京オリンピック招致も巨大な国立競技場建設にたいする批判や、葛西臨海公園でのカヌー、スラローム競技会場が環境破壊との指摘がされている。オリンピックに名を借りて、自然環境を破壊していく行為や、さまざまな投資を上澄みさせることは防がなくてはいけないことだ。税金から負担する以上納税者が納得できるものにして欲しいものだ。