2019年6月5日水曜日

魚介類が口に届かなくなっている

ツイッターで
「店頭からイカが姿を消していることに、どうしてもっと大騒ぎをしないのか。マイワシが激減しコオナゴが絶滅状態となり、アサリが大不調。海の状況をトータルとして把握し警鐘を鳴らし、緊急にすべき対策を唱導するのは省庁とマスコミの仕事だろう。信じられないほどの怠慢。ああ海が危機に瀕している」
とあった。

 ニュースであまり取り上げないし、魚介類が獲れなくなっていることを、体系的に取り扱った報道をみたことはほとんどない。

 水産資源が全体的に枯渇してきていることは間違いない。温暖化による水温の上昇など魚の「再生産」環境が著しく悪化していることが根底にある。そして漁業量管理をまともにやらないことが輪をかける。大手の水産会社が有利な大中型巻き網、沖合底引き漁業にまとも規制がない。その結果零細な漁業者は先に犠牲に追い込まれている。

 水産庁の「おさかな通信174号」によると、魚介類の「消費」に焦点を当てた分析されている。2011年から魚の消費が減り続けて、肉の消費量が上がっている現状がある。


 平成25(2013)年以降、食料品全体の価格が上昇している。特に生鮮魚介類及び生鮮肉類の価格は大きく上昇。また、生鮮魚介類の購入量は、価格の上昇と相反して減少している。消費の減少は価格が高いことによると「素直が結果」が現れている。



□魚介類摂取量は、若い層ほど摂取量が少なく、特に40代以下の世代の摂取量は50代以上の世代と比べて顕著に少なくなっている
□生鮮魚介類の1世帯当たりの年間支出金額と購入量では、購入量が一貫して減少する一方、近年の支出金額はおおむね横ばい傾向
□平成元(1989)年にはイカやエビが上位を占めていましたが、近年はサケ、マグロ及びブリが上位を占めるようになった。

近年の支出金額がほぼ横ばいで、購入量が減少していくのは魚介類の漁獲量減少の圧によるものかと推定できる。若い世代の魚離れもよく言われるが、日本政策金融公庫「平成28年度上半期消費者動向調査」では、魚介類を増やしたいとする意向はかなり多いとの回答がでている。