2016年1月3日日曜日

新年のぐーたらテレビ視聴 「鳥越俊太郎の新春激論」をみた

 2016年になった。新年だからと言って、特に気色ばむほどのことはもうない。と思いつつも、昨年の彷徨を思い出しながら、どうなるかわからない今年の足の向きを占うのも面白い。それでちょっとは正月気分になれるのなら易いことだ。とは言え、洗いざらい持ち出して天日にさらすはずかしいので控えるとして、あんまり己を追い詰めないようにして、ときどきグータラしながらやっていくことにしよう。

 岩手山麓から戻ってきて、風邪気味になった。一日ゆったりいこうと、テレビ視聴と決め込んで電源を入れた。
 2日BS朝日の「鳥越俊太郎の新春激論」は面白かった。安保法制、安保条約、憲法、テロ、消費税などを多面的に取り上げた討論で、戦争放棄の憲法をいかに邪魔な存在にしているかということがみえた。
 
 「中国の脅威」をことさら取り上げて、そのために軍事増強が必要というあたりは、かつての戦争への道に道を開いていくという点で、危険だと言う点は、説得力があった。沖縄の問題も、安倍政権が辺野古基地建設を強行することで、「流血事態」も生じることになるとの心配も出されていた。報道もこのところ取り上げるようにはなったが、一地方の問題として放っておける問題でなく、安保条約、基地問題、安保条約をどうするのか、という議論まで必要になってきている状況が浮かび上がった。

 選挙で選ばれ構成された政府がやることなので、国民の批判を受けることなら、やれば選挙で負けるのだからやらないという話は噴飯もので、これで民主主義が成立しているというバカな主張にはあきれた。現行の選挙制度は、有権者の意向を多くの死票として扱う不公正なもので、自民党の中からさえよくない制度という声が上がっている。反対の立場なら口角泡と飛ばすところだろうに、為にする議論とはこういうものだろう。

 消費税問題は、参議院選挙での論議にもテーマに成なることだとの提起もだされた。これで軽減税率導入が論点かのように取り上げる報道の浅薄さが浮かび上がった。10%導入も実は政府にとっても、簡単だと思っていない状況らしい。景気回復もなく、勤労者の賃金も上がらない状態だから、批判が大きくなっていくのは当然のことだろう。

 韓国、北朝鮮の問題にもテーマが振られ、拉致問題の解決が進めるには、韓国や中国との共同が大事だということも出された。拉致問題は、自民党のための「政治利用」だという批判も出される中、解決する方策もみえない状況は、もう騙しきれないと言われてもしかたがない。TPPでいえば見事に「絶対反対」を全面賛成に振り替えたのだから、「別に恐れることはない」とでも思っているのだろうか。選挙が「同時選挙」かどうかという話題にも及んだ。やるかやらないかはともかくとして、自民党が有利だからやるという設定なら、それも含めた批判が集中されることだ。