2013年1月19日土曜日

教育委員会の役割を論じるべき

 橋下市長が人件費を止めるとか、入試を止めろとか発言して、「体罰、暴力を許さない態度を」表明している。教育委員会が本来果たすべき事柄を十分な対応がされているように見えないから、その市長の対応の是非が論じられている。教育委員会は第三者機関として、首長の政治的、恣意的な影響を遮断する機関として位置づけられている。

 文部科学省の「教育委員会制度について」では、教育委員会制度の特性のひとつに「首長からの独立」をうたっている。「行政委員会の一つとして、独立した機関を置き、教育行政を担当させることにより、首長への権限の集中を防止し、中立的・専門的な行政運営を担保」することを言い、「教育行政の執行に当たっても、個人的な価値判断や特定の党派的影響力から中立性を確保することが必要」としている。

 教育委員会の頭越しに首長の権限を振りまわすのは、この制度をなくそうという財界の意向の実践だろう。教育委員会がこの見地でしっかり対応してもらうことが求められると思うが、マスコミの取り上げ方は。この点を論じていないように思う。市長のやることをその露出部分だけで取り上げることは、「策」に乗る扱いとなるのではないか。

 彼の市長さん、ころころ態度を変えることは知られているが、一部のタレントを持ち上げるような扱いと同様と言うのはいかがなものかと思う。

文部科学省→ 教育委員会制度について