2024年11月19日火曜日

旅の楽しみと見識を広げる写真撮影

 退職の少し前に写真の技術を身に着けようと、現代写真研究所の講座を受講した。退職した後の活動につなげたいとの考えだった。それから20年続いた。東北の地が故郷でなんやかやつながりがあって、出かけては季節の風物を撮影できた。東北ばかりでなく、合唱や職場の仲間の旅行など頻繁な付き合いに恵まれて写真の撮影枚数だけはかどった。

 「良い写真」をとの思いで、撮影対象を普通よりはしっかりと見ることになるのに合わせて、歴史物事への興味も湧いてきた。大概は観光が目的としたものだったから、訪れたところの様々な歴史などへの接触が、できていたらもっと充実したものになっただろうにと思う。先輩の写真撮影旅に同伴させてもらった能登、奈良、京都にも、その土地の案内をしてもらいながら、風姿をカメラに収めることができた。

 昔と違ってデジタルカメラでの撮影は、多量の写真を扱えるようになった。当初のころはモノクロのフィルムで暗室現像がパターンだった。ほどなくデジタル移行がすすめられて、パソコンでの写真現像とファイル保管になった。幸いパソコンの扱いはいくらかわかっていたので、わりと楽に波に乗れた。むろん、講座やゼミの講師の助言指導ぬきには語れないことで、特にパソコンの動かしで分からないことには、躓く度に「ヘルプ」のお願いをしてきた。

 かくして写真の展示発表会へといざなわれて、ちょっと不安な写真も立派な装いをこらして、皆さんの作品と並べられて「陽の目を見る」ことになる。それなりに苦労して撮った写真に、まとまりがついて「やった感」を得ることが、ひとまとまりの着地点になる。そしてまた流れの「場慣れ」に乗って、撮影の意欲へも影響していく。どこまで続くか…。