2014年1月21日火曜日

あえて明らかにしないほうが有利とは姑息なこと

18日に開催予定だった東京青年会議所(JC)主催の公開討論会が、主要候補者欠席のため14日に続き再度中止になってしまった。
 もともと、選挙運動がひどく制限されているうえに、選挙期間も短いことで、候補者の政策や首長、論戦が十分に戦わされない制度になっている。端的に暗闇選挙と言った方がいいのかもしれない。東京には1080万人の有権者がいるが、全体に周知することができようはずもない。「投票率が低い」とよく言われるが、そういった制度によって担保されていることを考えるべきことだろう。

 したがって、「公開討論会」は重要な意見表明の場となっている。言われるところの「後出しジャンケン有利」とされるマスコミを利用した操作で、当選を獲得する、もっと言えばかすめ取ることが選挙のセオリーのようになっている。有権者を馬鹿にしたものだ。
 脱原発で帆を上げて、他の政策も不明のままなるべく後に政策、主張を出して他候補との論争を避けて通るという、まったく実のない方法がまかり通るのでは、高齢者対策やら雇用対策、子育て・教育への対応を望み期待している有権者に失礼というものだ。

 その「有力」候補が公開討論会へ出ないから、私も辞めるって?いったい誰になにを訴えていこうというのか。そんなことやらなくても、当選できると踏んでいるとしたら都民そっちのけで、フリー切符を手に入れようとする魂胆だろうとしか思えない。
 参議院選挙結果でも、19日の南相馬市長選挙結果でもたしかに「脱原発」の声は大きいものだと感じる。
 「脱原発都知事を実現する会」が、細川一本化でと記者会見をした。コメントの中に「宇都宮氏は脱原発を政策としているが、他の政策と並列させており、優先度が低い」ということを言っている。都政は脱原発での視点は当たり前だと思うが、自治体の役割はそれだけではない。

~私たちは、都民のため、有権者のためにこの公開討論会を計画しました。その公開討論会に「誰々が出ないから出席しない」等の欠席理由は理解に苦しみます。誰が出席しても誰が欠席しても、東京都知事というリーダーを目指す志が本気であるならば、立候補予定者の皆様にはビジョンや考え、そしてご自身の覚悟を都民のために本日の場で示していただきたかったと強く思います。本公開討論会への欠席という事実と上記の欠席理由は有権者を置き去りにするものだと考えます。この対応が当選するための選挙戦術であるならば、立候補予定者の多くは、都民には政策を自身の言葉で語らなくても、理解をされなくても、「後出しじゃんけん」で知名度やメディア露出に関しての選挙戦術をとれば東京都知事に当選できると考えていると思わざるを得ません。まさしく、都民をないがしろにする行動であり、本当に都民のための東京都知事を目指して立候補を表明されたのか疑問を抱かずにはいられません。~

 ブログ~2度の流会で怒りのコラムニストの書き込み

~実際、昨年の参院選前の討論会で、後に当選する山本太郎氏は著名人であるが、無所属であるためか不参加(たぶん対象外だったはず)。桐島ローランド氏は著名人でみんなの党公認予定だったが“異業種参入”直後で勉強不足の露見を怖れたのか参加しなかった。


~19日に南相馬市長選で脱原発運動をして生きた桜井勝延氏が当選した。名古屋市の河村たかし市長が「ええことだ。あんな事故を福島で起こしておいて、もう一回(原発稼働を)やりますというのはどうか。原発は地震国の日本では無理だ。(脱原発は)流れにならなければいかん」と桜井氏再選を歓迎した。


 岐阜県瑞穂市の堀孝正市長も「原発事故から2年以上たっても地元に帰れない住民の心情や、使用済み核燃料を処分できない現状を考えると、脱原発でいかないといけない。福島県で脱原発の候補が勝つのは当然で、(自分も)さらに脱原発で行くとの意を強くした」と話した。