2015年5月5日火曜日

下駄の鼻緒修理に商店街の履物屋さんに行く

 家の中の片づけをしたおりに、下駄箱から新品のゲタをみつけた。会津の刻印があるから、家族旅行のおりに手に入れたものだろう。そのときは、いつか履くときもあろうかと思ったのだろう。下駄は小さいころに履いていたし、ひところは就職したての頃も、使っていたことがある。しかし、道路がコンクリートで完全に覆われてくると、使う気にはならなくなっていた。

 引っ張り出して、使い道を考えた結果、ベランダだけで使うことにした。ベランダは硬質のビニールのようなコーティングをしてあるので、コンクリートよりはずっと柔らかいから、すり減り方も少ないだろう。ベランダで洗濯物を干すときに、常駐しているゴム製のスリッパに変えて使っている。ゴム製のスリッパは自分の足には小さくて、一度はいたら脱ぐのが厄介だったからちょうどいい。

 ところが、何回も使わないうちに、鼻緒が切れてきてしまった。何十年もお蔵入りしていたのだから、傷んでいるのも当然だろう。川島通商店街に、たしか履物屋があるのでと、下駄をビニール袋に入れてつりさげ、散歩がてら行ってみた。お婆ちゃんが出てきて、直せますよと後から取に来るようにと応じてくれた。商店街は売出日であるのに、歩いている客は少ない。店の4分の3くらいはやっていないのだから、寂しいものだ。帰り道の途中で本屋の前に、写真集の宣伝があった。川島通り商店街の昭和53年の写真があって、覗いてみたら当時の賑わっている様子が写し出されていた。