2013年10月12日土曜日

見棄てられる?JR北海道

 「人もいねえし資材も来ない。一生懸命手をかけることもないべ」JR東日本の保線現場の声があるとのこと。仕事にやる気は大切なことだが、必要なことができない、それも資金がないからという。ついにここまできたかという感じがする。列車用のマスターキーがネットオークションで売られて、備品室が開けられたことがあったと昨日の夕刊が報じた。

 分割民営化で儲からない路線を、貧乏くじのように充てられた結果だ。民間の活力で活性化が図れるとよく使うセリフが、どういう事態を生むのかが象徴的に出てきたことなのだろう。民間活力で競争して、勝ち残り組はあっても、その先は「負け」もでてくることを知らなかったわけではない。負けの荷物を自治体や乗客が背負うのではたまらない。

昨日、車の自動運転がもうすぐ実用化するというところまで来ていると、テレビが報じていた。実際にカーブがある専用道路を、運転手が何もしないでも勝手に走り、前の車のブレーキを感知して減速することもできるという。実際60キロ程度で安定的に走っているようだった。特定の条件下では利用ができることになるようだ。
 自動車は「売りまくり」の扱いで、総走行量の心配などはまずない。一家に何台とかいって、その量を誇るようにさえ見える。車なしでは地方も成り立たないし、物流は道路を必要としている。新しい幹線道路をどんどん造る理由に使われる。

 自動車道路網があれば、という政策誘導が北海道のJRの存在も脅かしているという関係にある。あくまでも捨てられる運命なのか。しかしそれにしても、最近の自動車事故は多重で車の種類を問わず、死者や負傷者が多い。車への依存症も考えるべき時になってきている。

 高齢化社会が進んで医者通いするのに、車社会に依存していたのでは自殺者を増やすようなものだ。子供のころの思い出が、自家用車の窓越しの景色よりは、列車に一緒に乗った友達との会話の方がいいに決まっている。
 単純軽薄な発想かも知れないが、自動運転できるなら今の専用道路にレールを敷いて、列車を走らせたらいいと思う。連休に出かけるのに運転する人のエネルギーの総和はものすごいだろう。列車なら一人でいい、と考えたらどうだろうか。車の走行量の減少は、温暖化問題にも効果をあげるし。

毎日新聞 

 → 腐った枕木 本線にも 社員「新品現場に来ず」