2012年10月10日水曜日

冤罪はなくならない

 大阪市のインターネットに殺人予告が書き込まれて、コンピュータウィルスの発見ができなくて逮捕交流した府警察本部は、「不自然だという認識はあったが、当時は捜査を尽くした結果、確信を持って逮捕した」と言い放っている。

 警察部内の担当分野も相当の専門技術をもった人がやっているはずなのに、「確信をもって」結論出したということは、結論を急いだということではないのか。

 冤罪がなくならないのは、人格とか人権にかかわるという認識がいまだに重きを置かれていない体質をもっているということだ。不注意によるなどという生易しいことでない。「やっていません」と言ってもこうしたことを起こす世の中では、警察は信用されなり、犯罪の「抑止力」もなにもなくなる。

 江戸時代の自白強要による立件が今の時代に残っているなんて考えられない。そのうえ素直に認めることをしない。「ああ言えばこう言う」たぐいの言い訳を並べ立てる。それが日本の高級官僚の体質にしみついているように思う。

 いいか悪いかは別にして、こういう官僚を動かす「闘い」を挑んだ民主党も苦労したことだろう。あの維新の会から800人以上の議員希望者があるというが、よしんば議員が増えたとしても、寄り添うところを違えた姿勢では民主党の二の舞になることは目に見えている。