2017年1月8日日曜日

善福寺川、神田川いずれも高い護岸が人との親和性を遮断

 神田川が「親水の川」にならないかと、夢のまた夢を見て川沿いを歩いてきた。神田川は我が家より1キロあるかないかくらいの上流で、善福寺川と合流する。合流点では善福寺川の方の水量が多い。一方の神田川の水源である井の頭公園では水をくみ上げて水流量を確保してとのことなのに、善福寺川の方は善福寺公園あたりに湧水が2か所あるということも、本流は善福寺川だろうと勝手に思い込める根拠にできるかもしれない。

 「武蔵野の」との文化を蓄えているはずの川の流れが、いまは途方もない高層ビル群に近づくにつれ、様相はその幾何学文様に合わせたように、箱型のごくごくつまらない放水口として放任されてしまっている。

 中野区域では環七のほんの少し手前に、コンクリートを四角く切ってたまり場を造った場所がある。そこには肥えた鯉の群れが泳ぎ回っているが、そこから抜け出して移動する川の環境はない。不幸にして流されれば浅い流れに転がされて、どこまでも落ちていくことになるだろう。時たまのどぎつい豪雨にもめげずに、その場にいついているのは、そういった泳力をもっているからだろうか。

 その鯉のたまり場以外は、新宿方面への川の構造が、他の生物を意識して作られていないように見受けられる。

川は少しのことは許容する?

神田川と善福寺川の合流点、広い流れが善福寺川 

神田川沿いに飾ったレプリカ
 しかし、何を思わせようとしているのかもう一つ不明
鯉が悠然と泳いでいる この造りはこの場所にしかない