2012年11月2日金曜日

奥多摩湖が平地の池のようになった


 東京労釣連のヤマベつり大会を開いていた奥多摩湖は、10年来ヤマベが釣れなくなっていたる。奥多摩湖では正月の「初釣り」にはじまって、4月の清掃つり大会(奥多摩湖の清掃をして、綺麗になった湖でヤマベを釣る)を開催していた。単会の例会でもよく行くところだった。都心から離れた自然の懐で景色を楽しみながらヤマベ釣った。しかし、釣れなくなったために、「初づり」は2000年を最後に止めてしまった。「清掃ヤマベつり大会」の実施も見送ることになってしまった。東京の釣り場として、何度も釣りをした者にとっては寂しい限りだ。

 小河内ダムは1957(昭和32)に造られて、水道専用貯水池として使用、現在は渇水時の水瓶としての役割とされている。東京都の「魚センター」が毎年刺し網で魚種の調査をしている。その結果によると、ヤマベは、ここ2年間は全く網にかからない。平成11年には200尾を超えていたから相当な変容だ。ワカサギも同様に4年間で急激に減っている。ただ、以前から多かったわけではないので、その年による環境の変化の考慮がされないと一概に結論付けできない。


 しかしその代りにドジョウ、ウグイなど水底が泥でも生息できる魚が増えてきているという傾向があると発表されている。今年初めて採れたというモツゴも泥底を好む魚だ。ダムを湛水して45年になり、相当ダム底に泥が堆積しているのだろう。こういう魚は、標高500メートルに生息するというものでない。つりの会の釣りもできなくなったが、ダムとしての機能も終末に近づいているということだろう。
魚センターの奥多摩湖出現魚種調査
 2005年10月8日奥多摩湖