2018年3月20日火曜日

自然に対して人間の「上から目線」でいいのかが問われている



上記は「放送大学」(テレビ12チャンネル)から

 たまたまみた放送大学(12チャンネル)で、生態系と人とのかかわりを講義していた。「日本で顕在化している気候変動の影響」の指摘は様々な影響が発生していることをまとめている。ほとんどは耳にしたことがある事象で、これだけにとどまらないこともあるのだろうが、ともかくも自然に対しては相当な負荷をかけていることがわかる。

 問題は例えば豪雨災害は、「顕在化」としている状況ではないのではないかと思う。適応策に関する基本的な考え方の方は、自然に対しての人間の側の優位性=上から目線的なものに感じる。気候変動は人間の側がもっとも仕掛けたものだし、経済成長優先をあまりにすすめたための結果としてでてきていることだといえないか?

 とすれば「スムーズな分布移動を可能にする」とはあまりに身勝手ということになる。「移動、移植促進」も同様で、気候の変動の大きさは、ほんの申し訳程度の取り組みで間に合うはずもないし、移動、移植がそのごの時間軸の中でうまくいく保障はあるのだろうか。

 「人為的要因を排除する」はそのとおりでも「生態系サービスの優先順位を考えて」とは、まだこれまでの方向を進めるという意味では、ほめられたものでない。

 「生態系サービス」とは、デジタル辞典によると、「生態系から得ている利益」とされている。であれば、利益のその対価とはなんなのか?どこに支払っているのか?ということになり、経済活動の循環にはなじまないことになる。優先順位を考えて対応するのが見識ということにはならない。

 生物多様性が支えていることを自認するわけなのだから、それを破壊し、干渉する行為は一刻も早くやめるべきことだ。


=デジタル大辞典
生態系サービスとは、「人類が生態系から得ている利益。淡水・食料・燃料などの供給サービス、気候・大気成分・生物数などの調整サービス、精神的充足やレクリエーション機会の提供などの文化的サービス、酸素の生成・土壌形成・栄養や水の循環などの基盤サービスがある。生態系サービスは生物多様性によって支えられている。」

サービスあるいは用役は、経済用語において、売買した後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のことである。第三次産業が取り扱う商品である。ウィキペディア