2013年10月16日水曜日

起死回生か、晴天の霹靂か。ボヤキが吹っ飛んだハゼ釣り二日目。

二日目はどうなることかと、前夜のもっぱらの話だった。「石畳の穴釣り」をした先行組のHさんは、よい型をなんと80尾も釣ったから、ハゼがいないということにはならない。気持ちを引き締めて朝は5時から行くことにし、「朝飯前」の稼ぎに出かける。しかしなんとまあ、石畳は干潮のためにすべて露出状態で、穴はあるが水はない。石畳の先には浅い水辺ができているから、そこをめがけて仕掛けを投入する。20メートルも歩いて小さいハゼが1尾釣れるという感じで、2時間余りで10尾がせいぜいだった。リールで投げると掛かってくることはあっても、岸からいくらやっても報われない状況だ。

朝食後、これでは帰りの時間を早めることになるかと思いつつ、ともかくも再挑戦となった。午前中はいやがおうでも、やるしかないし、潮が上がってきたときは違った状況が期待できるわけだから、終了を13時と決めて支度にかかった。早朝は気温が低くてレインウェアーを着ても寒いくらいだったが、9時近くには陽射しが高くなって、暑くなってきた。考えた末に、持ってきた「立ちこみ」の道具をつかうことにした。身に着けて浅場に入り込んでやろうと、以前来たときに良いつりができたことを思い出しながら支度した。

皆の釣り場から少し上流まで歩き、川底の一部が露出しているところで土手から降りて川に入った。水に足首くらいまで使って釣り始めると、すぐにハゼのアタリが出た。釣れないイメージが頭にこびりついているせいか、最初のころはうまい具合にかからなかった。竿先が固いのではじかれているようだ。最初のアタリから、予想とは全く違って順調にアタリが出て、腰に着けてある魚籠には黒く映るハゼの姿が増えていった。仕掛けを投入して探ってから、一度でもアタリがなかったときは、投入する場所を変える。同じ位置から違うポイントへ3回くらい入れてもアタリがないときは、10歩移動するという具合に川の中を動き回って、アタリを堪能した。

浅場でのハゼは小さいものでも、かかると引きが強烈だ。四方八方に竿先を引っ張りまわす。型が大きいものが混じって久しぶりに「入れ掛かり」を堪能した。「穴釣り場」のほうは、前日釣ってしまった影響もあるのか、はかばかしい釣れ具合ではなかったようだ。「一人でいい思いをして」と言われてしまった。立ちこみ釣りは、我が会では他にはやる人がいない。陸からやる「エンコ釣り」が主流になっている。若い時にやったことがあっても、足腰の衰えでだんだんできなくなる。川に降りるには踏み跡もあるし、傾斜もきつくはないから、安全に釣りができた。釣ったハゼの数は合計116尾だった。