2011年11月23日水曜日

ナナカマドの子育て


 ナナカマドもとうに葉はつけていない。真っ赤になって葉柄から落ちていった。

 これがなかなかドラマチックで、光合成で糖分を蓄積して赤くなるのだが、摂氏2度くらいになると色づき始める。強い紫外線を受けて葉緑素が分解されるから、緑は消える。

 紅葉した葉は実は翌年出てくる新芽を紫外線から守っているのだという。一定期間「守った」あとは葉柄のところから一斉に落葉する。

 落葉した葉は「腐葉土」となって次の時代への礎になる。立派な子育てだ。

 我々の社会では子育ては自己責任に近い。「働くママさん」は職場では疎んじられることが多い。子供が手を離れたらまた働けごときの主張がまかりとおる。

 保育園が足りないと必死で探すが役所は「民間活力」に任せて、責任をすり抜ける。社会が必要とするものは役所が充足させなくてはならないのに。

 所得の再配分の実践者として頑張るべきところだろう。利益を生み出すこと「ビジネスチャンス」に市場として開放してしまうことが、子供「たち」を安全で健やかに育ち、親は安心して働くことになるのだろうか。

 公務員の人件費削減を「声高」に言うことが最近特に多いが、保育園の職員が(民間委託)いなくなることでは、保育の質の低下にもなるだろう。