2013年4月1日月曜日

トモダチの「怒り」は当然だが。日本の将来にかかることでも。


 トモダチ作戦参加の米兵が、東電を提訴したとの報道があった。昨年暮れの話だが、三陸沖に派遣された原子力空母ドナルド・レーガンの乗組員の8人が約189億円の損害賠償を求める訴訟を起こした。原発事故の正確な情報が得られなかったため被曝したということが理由。
 確かに、当時の正確な情報は出されていなかった。損害賠償について裏づけとなる被曝の状態について立証されることになる。国民に対して、被曝の実態を「隠す」ことをもっぱらの態度としてきた、東電や政府の責任が問われるのは当然だろう。(ただ、作戦行動を指令した責任はどうなんだろうという点も気にはなるが)。

 問題は、被曝の実相がどの程度なのかということ。福島の子供たちの甲状腺がんの検査では福島第一原発事故による放射線の影響を否定している。しかしそれは、チェルノブイリの甲状腺がんが4~5年で発見というこれまでの知見に基づくものとされている。

 4~5年たたないとわからいという「知見」がそのまま変わらないのかという点も含めて、今後気を緩めることのできない対応が要求される。「325日は、栃木県の牛肉4検体から4671Bq/kgが検出」と厚生省日報606号が伝えている。少なくない汚染量だ。関東一円でも汚染の状況は安心できるというものでない。汚染土壌の除去も行く先も解決には程遠い。
その間と将来にどれだけの被爆を受けていくのか。身体に影響が及んでくるのか。この対策は焦眉の問題だ。

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甲状腺検査:福島と県外年齢別…「ほぼ同様」の数値
 環境省は29日、東京電力福島第1原発事故による福島県の子どもへの放射線の影響と比べるため、青森県弘前市▽甲府市▽長崎市−−の3市で実施した甲状腺検査について、年齢別の結果を公表した。小さなしこりなどが見つかった割合は、各年代ともに福島県外で大きかった。ただ同省は「福島と3市との差はわずかで、差がないといえる程度」としている。
毎日新聞 20130329日 

新たに2人が甲状腺がん 福島の18歳以下、計3人 放射線による影響否定
 東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の県民健康管理調査の検討委員会が13日、福島市内で開かれ、18歳以下の2人が新たに甲状腺がんと確定したと報告された。昨年9月に判明の1人と合わせ3人となった。
2013.2.13 12:50 MSN産経ニュース

福島の子ども、半数近くが甲状腺被曝 政府調査で判明
 政府の原子力災害対策本部は17日、福島県の子ども約1150人を対象にした甲状腺の内部被曝(ひばく)検査で、45%で被曝が確認されていたことを明らかにした。17日、同県いわき市で開かれた説明会で発表した。すぐに医療措置が必要な値ではないと判断
2011.8.17朝日デジタル
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