2013年11月22日金曜日

川根茶も大井川の恵み

 退職者会の旅で寸又峡に行ってきた。紅葉の時期ゆえに参加者が多くて、バス一台で補助席まで埋まった。大井川に沿って登っていくが、川の流れが貧相でご多分にもれず小さな砂利を敷き詰めたような河原。広い河原にトラックが入り込んで採取しているらしい場面も目に入る。砂利採取は禁じられているはずなのに、なんらかの手がつかえるようになっているのか。上流に向かうにつれて河原に砂利を積んでいるところや、河畔に工場らしきものもある。それを見る限りは川とは言えない。雨が降ればただ水が流れる水路で、川や河原には生き物は数えるほどしかいないだろう。

 川は人の生活を潤してきたし、水は命を維持するのに絶対不可欠なものとしてきたはずなのに、冷たい仕打ちだ。乾いた小砂利が果てしなく転がっているだけの川は、沙漠のようで嘆かわしい限りだ。お茶の名産地は、湿気も大事な役割りをもっているという話も聞いた。川の恵みは大きいものだ。東京都の都市計画審議会が、ビルの容積率を上乗せするということを決めた。三井不動産が日比谷に計画する地上37階建てのビル建設を可能にするという。 

 「オリンピック特需」で、またぞろ鉄とコンクリートを積み上げることに向かっていく。横浜市庁舎の建設をオリンピックの前に竣工させると市長が言っている。山と川の受難が続く。

東名高速から見えた河内川の南1キロで見えた「山削り地点」。地図で見ると二カ所ある。



 大井川本線福用駅前の大井川、砂利採りらしき工場が見える