2013年4月29日月曜日

千葉県、旅の記録6 鯛の浦の遊覧船と鴨川の千枚田


 鯛の浦で鯛を見てもな、と思いながら観光船にのって餌付けされた魚を見る。天然の魚?になっているのかどうかはわからないが、餌付けされている鯛を見ようという心理が湧くのが面白い。

 日蓮上人の化身として信じられている鯛は、地元の漁師はずっと漁をしていない。それどころか、毎月誕生寺で法要しているというから、信心深さには驚きだ。昭和10年ころに「冷たい潮」で死んで、打ち上げられた鯛を葬式したのが始まりだそうだ。昭和42年に史蹟名勝特別天然記念物「鯛の浦のたい」と指定された。誤って獲ってしまったときも、鯛塚で供養してきたという。漁業としてはやっていないということだ。

 鯛が育つ環境を保全する意味合いがあるのかと想像していたが、そんなことではなかった。してみると、帰りに買った「鯛のひらき」は、どこかから仕入れて持ってきたものになるな。物はハナ鯛のようだったが。真鯛でなくてハナ鯛なら…などということもありそうなことだ。

 鴨川にある千枚田は、話に聞いていただけので、一度訪れたいものと思っていた。よくあるオーナー制度で、水田を守っているという。千葉県内を巡ってきたときに、見えた水田では田植えをしているところもあった。ちょうど稲作の仕事が始まったときだ。


 ここでは水が入っていた。人気は見えないが、上の方でホースから田に水を流し込んでいた。水田のつくりはゆるいカーブを描いているつくりになっている。優しい曲線に囲まれた田んぼで、田植えが終わって稲が立ち上がったら綺麗だろう。すでに新緑の木立が見えていた。


誕生寺






鴨川の棚田