2014年2月10日月曜日

釣りと環境シンポジウムに60人が参加

 「釣りと環境シンポジウム」があった。福島県の川内村で釣った渓流魚を検体にして、放射能汚染の状況を調べようと取り組まれている。地元では環境の汚染状況から、釣り客を呼べない状況になっている。生活にはもちろん、観光も食に関わる問題にも過酷な現実が襲い掛かっている。釣りを志向する方にとっても、安心して楽しむことができないで、頭の隅にいつも「汚染」を心配しながらやらざるを得ないという状態におかれる。

 行政もはっきり言えば「隠し立て」する方に力を注いでいるから、風評めいたことが伝播していくことになる。シンポジウムでは、渓流の破壊をもたらすダム建設の問題にも触れられて、自然の環境破壊に対する脅威がなんらの反省もなく進められている現状も触れられた。釣りにかかわる業者の方や、渓流の釣りの専門の会の方も、今後の成り行きについての懸念が述べられていた。

 原発はない方がいいと、誰しもが考えている。その声は圧倒的でも、「安全なら…」のような仮定形の主張が現実には幅を利かせている。そんなときに特に山合いの放射能汚染を考えてみようという試みは適時を得ていると思えた。自然と戯れる権利が侵害されているという弁護士さんの話もその通りだと思った。法的な訴えのほかに、ソフトな面での意見交換は有意義だったし、今後もずっと考えていくべきものというより、やらざるを得ないことになるのだろう。そういう荷物を負わされている。