2013年5月1日水曜日

4.27-30 渓流釣りと憲法とどちらも大事


 好きな渓流釣りに行くときは、出発前にあれこれの雑用(=雑要)を片付けて、仕掛けを補充しながら気持ちの高まりを味わう。でも、遠野の方面はあまり釣れないという情報を聞いていたから、どんなものかという不安も幾分かはあった。

 岳川の流れはいつも来る時とそう変わらず、雪解けの多めの水量を保っていた。やれ水が多いの流れが強いのと、わいわいと「いつものように」話しながら、早池峰ダムの流れ込んでいる、折壁川でやってみることになった。流れがダム湖のプールになるところで、メンバーは上下に分かれた。小さいながら流れが強いために、上流に入ったメンバーは、ポイントに恵まれなかったが、それでも6尾のヤマメをゲットした松本さん。下流部では、鯉の姿が見えているほどの緩いところで、ヤマメ1尾がお目見え。次にかかったと思ったら、潜水艦のように一直線に持っていかれたままハリス切れした。魚は、コイだったろう。黒い色の鯉が、緩慢に泳いでいるのが見えた。

二日目(28日)は、佐藤リーダーの選択に従って、荒川に向かう。沢割はこれもいつものように、上下に分かれて2人と3人で沢に。見慣れた沢で、心配はないが、舗装道路からすぐのところで、釣りやすいから誰でも簡単にはい入れるところだ。当初にこの沢で釣りをしたときは、道を誤って見つけたところだった。橋の上からイワナの姿が見たので、やる気になった。その時の結果が良かったので、頭の中の印象では良いつり場所になっている。底石が飴色で綺麗な水が、イワナ釣りを誘うように流れている。川幅も、両サイドに渡りながら釣りができる沢で、石も小型で安定していて歩きやすいところだ。それゆえ、人が入っていると見えて、反応がほとんどない。良い思いをした時との落差を感じることになった。今回初めて岩魚に挑戦した、内田氏の奥さんが頑張って1尾上げたのはうれしいことだった。

 夕方から「渓流九条の会」の交流宴会。渓流釣りの大ベテランたちが、賑やかに交流した。釣りの会の苦労やら、日ごろの釣りにかかわる話やらで盛り上がった。憲法改正(悪)の動きが急で、62日には九条の会として、集会に釣り竿を持って集まろうという提起があった。いろりを囲んで、心も温かくなるひと時だった。




 三日目(29日)は、行く先の選択に迷った。集った他のメンバーの行く先や、釣りの結果が芳しくない。休日で当然ながら他の釣り人も入っている。西側は雪があって入れないという。結局小烏瀬川へ行くことになった。ここは前回も釣れた実績がある。林道から見たところ流れもなかなか良い。3カ所に分かれて入ったが、上流部に入った人は釣り場の状況がよくなかったようだ。源流部の釣りはほとんどやったことがないが、必ずしもこだわらなくていいのではないかと思って、下流を厭わずにやっている。その方が遡行に楽という事情もある。ここで、「新進釣り《志》」が2匹目をゲット。マス釣り場で釣りをしたという経歴から、一段の飛躍だ。「野生のイワナ」を釣ったのだからすごいものだと、戻ってからの岩魚庵でも話題に。

 岩魚庵最後の夜の宴では、囲炉裏にイワナの塩焼きが30本並んだ。不満な釣果ではあったが、小型ながら恰好がついた結果になった。沢は無尽蔵と言うくらいにあるのだから、もっと新しいところへ行って釣り場の範囲を広げておけば、釣り場の選択肢を持てるから、そういう積み重ねをしたいところだ。自然に溶け込む贅沢な時間のほかに、春先の旬の山菜と、鯛やヒラメの刺身もごちそうになって、なんとも豪勢な釣行になった。