2012年3月14日水曜日

痛みを分かち合う中身は


 岩手山麓の仙人に家へ行くときは、盛岡から銀河鉄道に乗りついで、滝沢駅まで行く。鉄道は言わずもがなで、第三セクター。JRの民営化と同時と切り離されて今は、学生を多く乗せて走っている。通学時間帯はともかく、そのほか休みの時期になるとさびしいもので、盛岡まで買い物か医者などのためにつかう高齢者を乗せている。

 トイレ付で、ついこの間まで、車内に扇風機がついていた。駅に列車が到着すると若い女性の運転手さんが、飛び降りてきて駅員さんのかわりに切符を受け取りに走ってくる。人件費の削減努力もここまでくると、物悲しくなってくる。

 東京の我が足では、丸ノ内線も運転士一人の管理になって、電車が遅れたりすると運転しながら遅れを詫びたりする。ホームの乗降の安全確認もやりつつ、車掌に寄っていた仕事もこなすという。ストレスも相当たまることだろう。一人の業務がどれだけの価値、利益を生んでいることか。

 今日は春闘の回答日。ニュースでは「組合側にとって、厳しい内容」と他人事のようにいっているが、アナウンサーも他人事ではないだろう。蛇足ながらこういうときに「公務員の賃金が安い」ことが使用者にとって役に立つ。

 総じて賃金の少なさが企業の内部留保を拡大することになっていく。ここに消費税率を引き上げるなどということになれば、個人消費には相当の影響が出ることは間違いない。

 住民税の申告書を書きあげて、税の合計を計算したら44万円を超える額になった。所得税、住民税、国民健康保険、介護保険を加えると、収入の14%強の負担になる。

 これに払ったであろう消費税の税額だが、10万円以上は払っているはずだ。総計54万円を負担しているわけだから、十分に痛みは分かち合っているよと言っておこう。