2015年10月16日金曜日

早川を撮りに行く

 山梨県の早川は、20082月に家族で旅行に行ったところだ。そのときの川の様子が異様に思えて、カメラのシャッターを押しまくった。川をないがしろというか、自然の摂理を無視して都市開発の資源にしてしまう行為が、もう反省を迫られているときに、「川をいじって砂を採る」という現状を見たのが、そのときショックだった。しかし川から砂を採るという事業は法規制を受けているはずなのに、こうしたことがあるのは、なにかの「脱法行為」でできていたのかと思っていた。

 今回はその場所をもう一度徹底して撮ってみようと、娘に運転を頼んで出かけたのだった。ところが、最初に目当てにした橋が見つからない。忘れてしまったものかと、車から降りて橋を眺めるが形が全然違ったものになっているし、増水で削られたと思しきむき出しになっていた橋げたがない。記憶していた場所を間違えてしまったのかと思ったが、翌日になって橋は建て替えられたのだと解った。7年前のあの有様では、さもあらんと妙に納得した。

 川に沿ってずっと写真を撮りながら走ったが、ほとんど砂利河原になっているところで、砂と小砂利をショベルカーがいじっているのが、7年前とほぼ同じようだった。河岸の事業所も全く同じ風に、3か所とも稼働している様子だった。ネットで一つの事業者を検索してみたら、河川管理の構築物を造る会社だった。砂防ダムの工事もすると記してある。道路はひっきりなしにトラックが行き来していて、砂か砂利を移動させているのが、どこに運んでいるのかはわからない。何か所も、山が崩れて川に土砂が流れ込んでいる様子は見えた。したがって豪雨が増えている昨今では輪をかけた状態なのだろう。

 「土砂を運び出して…」という理解はちょっと実態は違うかもしれないと、今回の旅で思った。上流部の雨畑ダムは、ほぼダム湖に土砂が流れ込んで、貯水量は相当少ないものと思われた。ダムに依って下流部に供給されるべき土砂がせき止められているのだから、その影響は下流部の川底を削っているという関係はあることと考えられる。なんのために、川の砂利をいじっているのかはもうちょっと調べてみないとわからない。

2008年2月架け替え前の橋

 2008年2月

2015年10月
2015年10月