2021年9月1日水曜日

捨てないでおくれ

 テレビでしょっちゅうやっているゴミ住宅が、他人事でない「親近感」を思わせることがある。部屋の中のモノ、特に本は散らかっている。月刊誌もあるし、時折気が向いて買った本も行き先のコーナーが決まらないまま、デスクや棚など平らなところの上に重なっていく。決まらないのは読み切っていないせいもある。おまけに順不同になって、後からどこにあるかと探すのが難しい。衣類の方は退職人種ゆえ増える要素はそうない。捨てる決意をするチャンスを待つのみだけど、「一年間使用せず」の基準は忍びない…。ほかに手紙やら宣伝物やら整理すればよいものを、ゆったりと目を通すものだから、身の回りに見る間に溜まっていく。

 寝られなくなるのは体力が無くなったといわれるが、片付けも体力がいる。新聞の切り抜きをスキャンして保存するなどは、やるべきことでもやらなくてはいけないことでもないが、自己目的化して一日の励みにはなる。そうでもなければ、余計惚けるだけのことなのだと思い、あれこれの目的をみつくろって実行する。

 だけどそれにも体力がいるようで、だんだんと、とっかかりが遅くなったり、すぐ疲れてしまったりで終えるまでに時間がかかる。自分が役に立たない廃棄物に近づいていくようでもある。まあ末はいらないものになるのは必定だからあきらめもする。コロナ下で二年も追いかけられ、この先もどうなることか。頭の中も、後ろ向きになっていくようで困ったことだ。

これは「捨てないでくれ」使えるのだから