遊歩道から国道に戻って、さびれた街をしばらく歩いて、目的の砕石工場に向かう道路に入ると、すぐにトラックが砂塵を巻き上げて追い抜いて行った。レンズに埃が付かないようにハンカチでレンズを覆って山の方向にずっと歩いていった。でも削られた山は砕石工場の中に入り込んで、その先にある。私有地を通り抜けていくような感じになっている。地図ではかなり先まで道路があるので、私有地ではない気もしたが、工場の事務所らしきところがあり、両側が工場内の様子に見えた。山はあきらめて折り返して国道に戻って、時折しか通らない車に注意しながら、道沿いのさびれた様子にカメラを向けてシャッターを切った。人に行きかうことはなくてファインダーには、寂しい雰囲気が入ってくるばかりだった。