2012年8月2日木曜日

金メダルが少ない

 BSフジのプライムニュースを見た。トップアスリートが引退した後のセカンドキャリアについて、焦点をあてていた。トップアスリートの引退後の「社会復帰」は厳しい環境にある。自分で企業に雇用されていた人でも非正規雇用者扱いだし、引退となれば契約は打ち切りとなるケースもあるという。指導者として生活できるのはごく少ない。


 アスリートたちの所得は低くて、男で200万~450万円ほどというパネルでの説明に、為末 大氏(ハードル選手=6月引退)は「もっと低いだろうとコメントしていた。同氏は、社員として雇用される場合、期待されることは「社会への貢献、社内への貢献、広告塔としての役割」と分析していた。スポンサーがいないとアスリートとしての道を進めないということでいいのだろうか疑問に思う。


 バタフライ銅メダルの松田丈志もスポンサーがつかずに苦労したとの報道もあった。スポンサーの依頼に「コーチを変えろ」という要求まであるという。企業のコスト削減「圧力」でますます、続けていくのが困難な状況だろう。これでは、金メダルは多くは取れる環境じゃない。


 国がオリンピック強化代表選手には一定の支援をしたというが、その額はドイツや中国に比したら問題にならない。関係する予算のうち「箱もの」にはしっかり財源を相当振り当ててあると民主党の関係者が説明していた。


 為末氏はドイツのように、スポーツ施設がコミュニティの中心として扱われていることに視点をあてていたことが印象に残った。スポーツが誰でも楽しめるもの、健康に役立つもの、コミュニティを活発にしていく役割を論じ、そのためのアスリートたちの貢献を話していたのも、なるほどと思った。

 

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