2019年7月4日木曜日

温暖化対策、「逃げろ」の対策は見えるけど

 集中豪雨がまた猛威をふるっている。温暖化対策は焦眉の急なのに、先日のG20サミットでは、踏み込んだ内容を決められなかった。欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長が開幕に先立って記者会見し、首脳宣言に盛り込むべき地球温暖化対策について「2018年のブエノスアイレスの首脳会議での合意を弱めることは受け入れられない」と述べたと報道されている。

 「G20閣僚会合 温暖化対策、議論進まず プラごみ対策は前進」16日閉幕した主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合は、プラスチックごみの海洋流出防止を目指す初の国際的な枠組みをつくり、問題解決に一歩踏み出した。一方で地球温暖化対策は国際的な枠組み「パリ協定」を巡る立場の違いが表面化し、具体的な進展が見られなかった。

 「アメリカへの配慮」が優先とする、その足元ではここ連日の驚異的な豪雨の状況が広がっている。自治体が一定の対策をしていることも報道では確認できるが、「命を守るための行動を」と脅かしつけるのでは十分な対策には程遠い。政治の責任とは、結局これも自己責任なのかと言いたくなる。

榛名湖雨上がり


 高崎駅前は晴天

霧の合間の蔵王お釜



 



2019年7月2日火曜日

太陽が照らす近所の変遷


 近所を歩いて回るのと意外に新しい発見があったりする。大通りは人と車ばかりが目に入ってきて、あまりに慣れすぎて新鮮さは感じない。写真を撮れるものはないわけじゃないが、人を矢鱈に撮るわけにはいかないから気を遣う。なにか目に飛び込んできてああこれは面白いかなというものがあればいい。

 ずっと住んでいても、変わっていくものがある。特に建造物の変化はすごくて、ここにどのくらいの金が流れ込んでいるのだろうかと、貧乏人が余計な心配までする。でも「景気」なんだろうし経済活動の一面なんだと思っても、懐具合には何の足しにもならないと頭の反対側から声が出る。

 「昔は」と、50年くらい前を想像すると料亭がある華やかな街だったらしい。黒塗りの車が止まって、ナントカという料亭はどこかを尋ねられたことがある。今はその頃の面影がほんの少しだけ残っているだけだ。付近には新しい公園やら高級マンションやら、邸宅が壊された平地やらが、新しさを「誇示」するように都庁舎を遠望している。

 ついでに言えば、住宅地のど真ん中に9階建てのワンルームマンションが工事中で、近隣の「建設反対」のポスターで包囲されている。新しいものの魅力は、昔のものとの入れ替わりで手に入れることになるが、ある意味「破壊」との引き換えにもなっている。












2019年6月30日日曜日

5月の花の競演撮れたかな?

 5月に入いると近所の庭先はとても賑々しく花が咲く。この時ばかりはどこに出かけずとも、すばらしい花に出会える。最近は花を撮ることを目的にしていなかったので、新鮮な気分で花を楽しむことができる。もっとも、「花を撮ってなんなのさ?」と問われると、「きれいだから」と答えるしかないが、きれいだから撮るのも自己目的で否定されることではないものの、そこでまたもうひとつ先のところで捉えることができればいいなと思う。その「もうひとつ先」がもうすこし分かっていない。










2019年6月25日火曜日

ヤマベの生息も少なくなっている自然環境

 榛名湖で合唱団の合宿があった。初日の雨空が回復して、湖は初夏の装いを始めていた。ここはブラックバスつりのメッカで、いつ訪れても若者がルアーを操って釣りをしている。このブラックバスはなんでも口に入れる獰猛な魚で、小魚やエビなどを餌にしている。

 法的には駆除対象の魚だが規制があまく、「釣った魚を移動させてはならぬ」と、かつてため池などに放流して繁殖させたうえで釣りをする、ということに制限を書けただけのことで、その場で釣ったブラックバスをその場で放流するのは法に触れない。

 つりスタイルも魚を掛けてそのあとは放流するという手法で、釣った魚を食べる文化を持つ日本の釣りとは有り様とは違った趣向になっている。

 湖には小魚がたくさん泳ぐのが見えるが、ヤマベもいるものと考えられる。一度釣ってみたいと思っているがまだ果たせていない。東京労釣連のつり対象になっているヤマベは近年その生息水域が少なくなってきている。

 したがって、ヤマベつり大会の実施場所も度々変更せざるを得ない状況になった。かつては、狩野川や鬼怒川で釣っていたヤマベのミャク釣りも、現在は大会ができなくなった。

止水のヤマベ暦年釣果表


2019年6月24日月曜日

ヤマベが増えているという記事、実感はない

 以下は古い記事になるけれども、結論部分の「全国で増殖している」とは実感からは程遠い。
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高水温、オイカワ増加 名古屋・天白川に生物多様性の危機 /愛知
2010年9月20日 読売新聞

 名古屋市南東部を流れる天白川で、コイ科の淡水魚オイカワが増えていることが、谷口義則・名城大准教授(魚類生態学)の調査で分かった。同川水系では100平方メートル当たり100匹を超え、北西部を流れる庄内川水系などの他の河川より5倍以上多いという。

 護岸がコンクリートで固められ、ヒートアイランドの影響を受け、水温が高くなっていることが一因とみられ、谷口准教授は「一つの種類が増えすぎ、生物多様性が失われる恐れがある」と指摘する。

 谷口准教授は昨年8〜10月、市内19河川の28か所に水温記録装置を設置。各河川の水温と合わせて、魚類の生息も調べた。その結果、天白川や支流の藤川では8月に最高水温が31度に達し、庄内川水系の河川では23〜25度にとどまっていた。

 都市部を流れる天白川は水量が少ない上にコンクリートの護岸が多く、ヒートアイランド現象などの影響を受けやすい。一方、庄内川水系は水量が豊富で、緑地も多く残っていることから水温が低いという。

 天白川水系の生息調査では、高水温に適応できるオイカワが、場所によっては100平方メートルあたり100匹以上確認され、庄内川水系の5〜7倍に上った。代わって、かつては見られたウナギの仲間のスナヤツメは確認できず、タナゴ類やカワムツも減少していた。

 谷口准教授は「水温が高くなって、生息する魚の種類が均一化しつつある。ブラックバスなどの外来種も高温に強く、オイカワから外来種に代わっていく可能性もある。水辺などに緑を増やし、直射日光が川に当たらない構造にするなど、生物にとって優しい河川にすることが大切だ」と指摘している。

「オイカワ」全長約15センチで、コイ科に属する淡水魚。アユの放流に交じり各地に広がったとされ、現在は沖縄県と北海道を除く国内河川の下流域や湖に生息する。河川改修による平瀬の拡大で、全国で増殖している。
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2019年6月20日木曜日

Googleカレンダー障害発生で思うこと

 18日夜間Googleカレンダーに障害が発生したらしい。すでに復旧しているが、日本では夜間だったので障害の影響を受けたのはすくなかったのだろうか。

 Googleカレンダーは便性だと重宝してここ何年か使っている。日常の生活の物忘れ対策には欠かせない道具になっていて、一日に数回もスマホを見て確認することがある。

 なにか新しい予定を入れるにも、スマホを見ればほかの予定との兼ね合いがわかるので、その場で新予定を書き込んでおける。最初は書き込みをするのも心もとなく、一度紙にメモしたものをあとからカレンダーに書き込んだものだったが、いまは慣れてその場で書き入れることができる。

 例えば旅行の案内の文書を画像で添付できるし、交通機関の乗換案内を共有することができるので、あらかじめ検索して貼り付けておけば、出発時間に合わせて家を出ることができる。

 でもこれが急に使えなくなったら厄介なことになるだろう。アメリカ東部標準時では一日の仕事が始まるタイミングだったらしいが、こういうときにツイッターで発するアメリカ人の言葉はときにおおらかさまで感じる。

・「俺は動揺していない。俺は落ち着いている。終わった。さよなら」
・「Googleカレンダーがダウンしているので、今日の会議には全て遅れます」
・「Googleカレンダーの助けなく会議に参加できたらボーナスポイントがもらえますか?」
・「Googleの『Don't Be Evil(邪悪になるな)』という行動規範の一部として、GoogleGoogleカレンダーを削除したのだ。あなたはもはや会議に参加しなくてもよいのだ」

Googleカレンダーがシステム障害で世界的にダウン、世界中で悲鳴

2019年6月19日水曜日

なんでも自己責任で逃げるのか


 高齢者の自動車事故で「免許証の返納」を考えるべきとの自己責任論が幅を利かせたかと思ったら、今度は国が年金を払えないからから「投資」をやれと言わんばかりの自己責任論が振りまかれる。

 高齢者の足の問題をどうするかという言葉は前置きにあっても、その対策が出されなくては高齢者が困るばかりだろう。返納しても無免許で運転することまでが想定されてくる。地方でも都心でも独居の老人が増えている現状に、政治が先行的に策を立てるのかという問題だろう。

 年金財源が賄いきれないよということを、政府や官庁がわかっていて、反発が強いから選挙対策のために財源状況を知らせず、だんまりを決め込むのはえげつない。あまつさえ年金財源が足りないからやれ働けの投資しろのという政治的無責任な考えかたは許されない。

 「受け取り年金が少ない」年代の賃金を上げるだけでも効果はあるだろう。非正規雇用をどんどん増やし、超過勤務をさせても実態通りに払いもせず、払ったとしても年金財源にはすべて反映するわけではない。こんな組み立てでは年金財源は減るばかり。

 「普通に暮らせる型」を考えどういう手を考えて打ちだすのかが政治の責任と言うものだろう。そこを黙って対応しなければ崩壊することしかない。年金財源は企業や国からの資金も入っているわけで、支え手が少なくなって…などと消費税導入に使ったインチキ論法をまた使うのは振り込め詐欺に等しい。

2019年6月11日火曜日

魚が獲れなくなっている今をつくたのは


 漁獲量が減っているのは、そういう扱いを我々の側がしてしまったというのが正確な表現だろう。神奈川水産技術センターの古いメルマガを見つけた。「魚離れ」になってきた昨今の「もとをただせば」こうしたことの積み重ねがあった。現場の公的なところ(役所)から問題を指摘すること、なにかほっとする。

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.318 2009-10-23
○海から見た二宮の浜
最近、相模湾に台風が接近する度に、海岸の砂が削られて、地域住民の皆さんが困ることが多くなっています。昭和35年頃は、相模湾では、ブリが沢山獲れましたし、浜では、地引網も多数行われていました。この頃は、広い砂浜が波を消す働きをしていましたので、台風の大きな波が来ても地域の人たちは安心して暮らしていました。しかし、西湘バイパスの設置や河川にダム、取水堰、砂防堰堤等が整備され、浜まで砂が流れてこなくなった現在では、本来、砂浜が持っている波を消す力も無くなり、とうとう西湘バイパス道路そのものが波で壊れる時代になりました。コンクリートの波消しブロック、鉄板での護岸等いろいろな工事をしますが、白砂青松の浜に秘められた天与の機能には、とても太刀打ちできないのではないでしょうか。




2019年6月5日水曜日

魚介類が口に届かなくなっている

ツイッターで
「店頭からイカが姿を消していることに、どうしてもっと大騒ぎをしないのか。マイワシが激減しコオナゴが絶滅状態となり、アサリが大不調。海の状況をトータルとして把握し警鐘を鳴らし、緊急にすべき対策を唱導するのは省庁とマスコミの仕事だろう。信じられないほどの怠慢。ああ海が危機に瀕している」
とあった。

 ニュースであまり取り上げないし、魚介類が獲れなくなっていることを、体系的に取り扱った報道をみたことはほとんどない。

 水産資源が全体的に枯渇してきていることは間違いない。温暖化による水温の上昇など魚の「再生産」環境が著しく悪化していることが根底にある。そして漁業量管理をまともにやらないことが輪をかける。大手の水産会社が有利な大中型巻き網、沖合底引き漁業にまとも規制がない。その結果零細な漁業者は先に犠牲に追い込まれている。

 水産庁の「おさかな通信174号」によると、魚介類の「消費」に焦点を当てた分析されている。2011年から魚の消費が減り続けて、肉の消費量が上がっている現状がある。


 平成25(2013)年以降、食料品全体の価格が上昇している。特に生鮮魚介類及び生鮮肉類の価格は大きく上昇。また、生鮮魚介類の購入量は、価格の上昇と相反して減少している。消費の減少は価格が高いことによると「素直が結果」が現れている。



□魚介類摂取量は、若い層ほど摂取量が少なく、特に40代以下の世代の摂取量は50代以上の世代と比べて顕著に少なくなっている
□生鮮魚介類の1世帯当たりの年間支出金額と購入量では、購入量が一貫して減少する一方、近年の支出金額はおおむね横ばい傾向
□平成元(1989)年にはイカやエビが上位を占めていましたが、近年はサケ、マグロ及びブリが上位を占めるようになった。

近年の支出金額がほぼ横ばいで、購入量が減少していくのは魚介類の漁獲量減少の圧によるものかと推定できる。若い世代の魚離れもよく言われるが、日本政策金融公庫「平成28年度上半期消費者動向調査」では、魚介類を増やしたいとする意向はかなり多いとの回答がでている。


2019年5月31日金曜日

外来魚駆除つり、たくさん釣れればそれも楽しい

 「ブラックバス防除市民ネットワーク」の仲間でもある会からの招待があって、再び駆除つりをやるというので労釣連の仲間8人で参加した。印西市にある別所谷津公園の池が外来魚つりのつり場だった。千葉ニュータウンになるのか、印旛沼、利根川、下手賀沼の中央あたりに位置する。

 周りは宅地造成が進められている新興住宅地の環境にある。利根川の支流亀成川の分流にあたるようで、調整池として造られたものとのこと。この池にも外来魚が「密放流」されてブルーギル、ブラックバスの釣り場になっていたが、現在は柵が造られていて水辺には近づけない。

 「倉成川を愛する会」の人たちが水辺の生態系を守ろうと、外来魚駆除の行動にもあたっている。亀成川を愛する会の人との合同で今回は計667尾のブルーギルを駆除することができた。日ごろの釣りものと違う魚が対象であっても、「鍛えし」腕は役に立ったようで、何回も感謝の言葉をいただいた。

 生態系への圧力は大きくなるばかりで、外来魚の影響は無視できない。なにがしかの役に立てて何よりのことだった。釣っている最中、オニヤンマがブンブン飛んでいた。しばらくぶりで見たトンボだった。帰りの車中で、「釣りの対象魚がだんだん釣れなくなっているから、外来魚つりも行事計画の中心のつりものにしたらどうか」と言って笑った。



2019年5月26日日曜日

二つ目の写真展終えての収穫


 親父が逝ってしまってからちょうど一周年になる。「一周忌」と称する習わしがあるけれども、生前の本人の意向を想いながら時間がたった。自分が死んだらどうしろという言葉を聞くことはなかったし、身近な者は兄弟のみであったがすべて鬼籍に入っている。唯一の身内が風習からは少々外れた散骨の方法をとったのはこんな事情もあった。

 親父が自分の命が終了した後の処し方を決めると言うことも、大正生まれの人間には考えていなかったのかもしれない。もっとも、親父とのこの手の会話がごく少なかったことはある。しかし写真を撮ってくれと言いだしたときもあったわけだから、そのときに話せばよかったと思う。でも終活の「エンディングノート」ってのもあると話しても、面倒だったのかやっぱりそんなこと考えたくなかったのか、その先には話が進まなかった。

 まあそんなものなのかもしれないと、流されるままになってしまった。結果として独断的にやる以外はなかった。この度の写真展で、一周忌的な区切りをしようと思い立った。写真展になじまないのかもと、頭の片隅で心配しつつ、それでも区切りとして実行することにした。

 キャプションに説明不足があって、意図が明確に伝わらないという感想をいただいた。一方伝わってきたよとの感想もあった。写真の前で説明して理解してもらうのでは不備があると自戒。写真自体には受け止めは様々だった。写真の「腕」はこの先も試され続けることになる。もう少し先がありそうだし、「恐れず憂えず」でやっていきものと思う。










2019年5月23日木曜日

この時期写真展も多い


 今ごろは過ごしやすい時期だとかつては言っていたが、最近の天候の変動はちょっと異常だ。一日の気温の高低差が大きくて、天気の予想に注目しないわけにいかない。台風並みの暴風雨になったりしているのに、気象予報士はこんな原因について語らない。温暖化対策が遅々として進まないのはその原因への「忖度」のせい?などと考えてしまう。

 何事によらず本人の自己責任、「おきおつけなさい」で済ませたのでは、世の中ちっともよくならない。この時期は雪解けの水を待つ田んぼにも苗が植えられ、草木も急激に水を吸い上げる。人間どもは山菜などを恵みとして食して、その自然の勢いを分けてもらう。たぶんそのような効用が、人の活動の高揚へと結びつくのだろう。

 この時期写真展の開催がとても多いのも、そういったことが影響しているのだろう。永山でやっている先輩の写真展にお邪魔した。一点物の写真展はまた味わいの違う印象を受けることができ、タイトルと写真を見比べながら作者の意図を推測するのも味わいを深められる。

永山北公園で