2019年1月18日金曜日

サクラエビが不漁なのは何が原因なのか。

 駿河湾のサクラエビは稚エビが多く、漁はあきらめたとの報道が昨年末にあった。稚エビを獲ってしまえば、春の漁獲量に影響するということで決断したとのことらしい。サクラエビの漁獲量は春漁が15年間に減少傾向で、2018年は特にひどい状態だ。

 何が原因なのかについてはさまざまなことが言われている。

 「肌で感じるのは水温というか水の状態がおかしいということ」「春漁において、産卵する親エビに対する漁獲圧(漁業資源に対する漁獲の圧力)が増すことで、生まれてくる子供が少なくなることが最近の漁獲量減少の一因になっていると考えている」とか「産卵期は5月下旬~11月中旬。春漁では45ミリ程度まで成長したサクラエビがとれ、水揚げ量も秋漁より多いのだが、その春漁が過去にない不漁となったことで<駿河湾のサクラエビの数そのものが減ってしまった>」など。

 原因については特定されていないが、一定資源管理をやっていたにもかかわらず、それ以上のなんらかの環境変化が起きているということだ。

 静岡県は富士川の河川環境も視野に入れて調査するということで、富士川支流の早川から流れこむ濁りについて、調べるという。早川の雨畑ダムには、昨今の豪雨で多量の砂泥がたまり、富士川から海の出口まで汚れが出ている。早川上流部はリニア新幹線のトンネル工事残土置き場が、数カ所に作られている。峡谷の広くはない淵に、多量の土砂が置かれるということで、その影響も心配なところだ。

放水路付近

富士川

雨畑ダムは、ほぼ砂泥で埋まっている


2019年1月16日水曜日

気になる東京湾~東京湾の魚がたくさんいるか?

NHK15日に再放送した「さかなクンが東京湾に潜って、未知なる海中を大調査!」―潜れ!さかなクンーを見た。

 内容は、東京湾に魚がたくさん繁殖して、「NHK潜水チームの皆さまの撮影された美しい海の中の映像をテレビの画面を見ることによって、潜っているような気分になれますよ~♪東京湾は公害などで汚れてしまった背景があります。でも今は、ワカメが茂って、アクアライン、風の塔、氷川丸の周りにもたーくさんの生き物がくらす豊かな海となっています。」という、さかなクンのインタヴュー付きのものだった。(NHKPRのホームページ

 アクアラインの「風の塔」下にもぐって映した魚はカサゴ1尾とほかの生き物1匹。濁っていて見えないこともあるだろうが、濁りは相当なもので外来種のムラサキイガイが柱にびっしりと張り付いている。〈食用として利用される一方で代表的な汚損生物とも成っており、IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト100」にもチレニアイガイの名で選定されている=ウィキペディア 汚損生物 (Biofouler) とは、水の底や壁面に高密度に集積することで人間の生活基盤や活動に悪影響を及ぼす生物〉



 トンネルから道路が浮上する海ほたる部分は、建設当時漁師さんも協力して、海藻を植えたと説明しています。しかしここも濁りはものすごい。海中の撮影はままならないほど。



 続けて、館山の波佐間にある漁礁の撮影に入るのだが、ここは水もきれいで魚の群れが「たくさん」見える。けれども波佐間は、狭義の東京湾の範囲とされ、広義のということならその範囲とはなるが、素人目でみても外洋の影響が大きいことがわかる。

 アクアライン下でのシロギスつりや、アクアライン千葉側の近くにある小漁港のハゼつりは、魚の数が激減している状況だ。他のなんらかの影響があるのかもしれないが、かつては「ずいぶん釣れる」と言うくらいのつり大会の釣り果があった。
 東京湾が「東京湾は公害などで汚れてしまった背景があります。でも今は、ワカメが茂って、アクアライン、風の塔、氷川丸の周りにもたーくさんの生き物がくらす豊かな海」とのコメントはいただけない。

2019年1月15日火曜日

「芸能人よく言った大賞」で芸能人が「人並み」になる怪

 政治や権力に対しておかしいことは「おかしい」とはっきり口にし続ける勇気ある芸能人や文化人も、少ないながら存在している。そんな芸能人、文化人を称えようと、リテラが毎年、選んでいるのがこの「芸能人よく言った!大賞」…

と書かれるくらい、芸能人の政治的発言が不当に押し込められている。芸能人ばかりでなくごくフツーの身の回りにもそのたぐいのことは横行しているように思う。そういう「忖度社会」が出来上がっている。

 自然に出来上がったものではなく、政治体制への批判を封じ込めるためのものであることが、だんだん分かってくる。リテラの記事のような正論が、もっと表にでてくればいい。

安室奈美恵、上田晋也、村田諒太…圧力に負けず政権への怒りを貫いた芸能人に捧ぐ!「芸能人よく言った大賞」(前編)

ローラ、ウーマン村本、りゅうちぇる…社会問題にコミットし考えを深化させた芸能人たち!「芸能人よく言った大賞」(後編)

2019年1月11日金曜日

NHKの忖度見た思い


 辺野古工事中止の請願署名は、毎日新聞が181858分現在で「20万突破」とデジタル報道した。10万を超えれば、アメリカ政府の「見解」を出さなければならないと、アメリカが持っている民主的な制度を動かそうというものだった。

 10万集まれば条件をクリアできたものが、2倍集まったのだからすごい勢いで集約されたものだ。この日の夜(2140)のNHK報道は「約20万」とした。確かに誤りとまではいかないまでも、明確に20万を突破していることははっきりしていた。

 正確性は欠くことだし悪く言えば意図的だったともいえる。「ローラ・りゅうちぇる」ばかりでなくブライアン、メイ(ロックバンド)という有名人まで加わったのだから、話題性は十分で報道するからにはキチンと確認してやるべきだろう。NHKの日ごろの報道ぶりからすれば「忖度」を疑われても仕方がない。

NHK21:40
 毎日新聞 18:58

QueenのGt. ブライアン・メイさんが署名呼び掛けたきっかけ 辺野古の工事停止求める熱心なファンのメール

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女性は中学時代からクイーンのファン。メイさんが動物愛護活動や社会問題に関心が高いことから、12月28日に公式ホームページ(HP)などを通じて「たくさんの人の署名が必要です。沖縄の海と日本の民主主義のために、助けてください」とのメールを送った。
 翌日には本人名のメールで「署名したよ。インスタグラムで呼び掛けもできるよ」と返事が届いた。
 何度かやりとりする中で「喜んで手伝うよ」「詳細を知りたい」というメッセージがあり、女性は埋め立ての様子や辺野古問題を紹介した沖縄タイムスの記事へのリンクをメイさんに送信。7日未明の呼び掛けにつながった。
 「まさか本人が連絡してくれるとは。思いが伝わった」と喜ぶ。
 女性自身は沖縄を直接訪れたことはないものの、基地問題を巡る不条理に胸を痛め「何か一緒に行動したい」と考えていたという。「辺野古は世界の自由と平和、民主主義に関わる問題。少しでも多くの世界中の人に知ってもらえたらうれしい」と話した。
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2019年1月8日火曜日

「経済活動」の在り方を問う声


 1993年に完成した中野二中プールは、地元の住民と区との話し合いで「低層で地階にプール」建設と言う結論に至った。日照権以上の配慮がされた。当時の区は住民の意向を聞くという姿勢を持っていた。予算などへの意見要望を「住区協議会」を通じて吸い上げることもしていた。

 数代後の前区長の姿勢は、そういった声を聴くことはなく、その態度のあまりの悪さに区長選で敗れた。JR中野駅周辺の再開発には極めて熱心で、サンプラザの取り壊し、区役所の建て替えなど、「公共事業」への税金投入路線を走った。

 区民の声を聴くと公約した区長が誕生したから、これまでのやり方を変えていくものと期待している。不動産業、建設業界の活力ばかりが突出しても、われわれの生活によい「経済効果」があるわけでもない。かえって物価の値上がりが返ってきている。

 近所ではマンション建設に、近所の人たちが反対の声を上げている。工事の方は構わず進められているが、このほかにも、青梅街道に面したところでは浮足だったように、マンション建設がすすめられている。売り出し価格もそう安いものではないだろう。購入層となれば「高給」に近い方になる。それこそ地方が枯れていくこととの落差が広がっていくことだろう。「経済活動」重視型を優先することへの見直しが、問われていることではないか。




2019年1月7日月曜日

建設の嵐とでも言っていいのか、ビルだらけの近所

 ウォーキングで近所を歩くと、どの道を使っても工事現場がある。それも低層住宅地に入り込んで建設するようになっている。かつては表通り沿いにだけ建てていたものが、これも規制緩和の方向になったのか、やっと車がすれ違う中道のところでも、堂々と建築がされている。

 当然軋轢も起こるし、落ち着きのない町=(古くから住んでいるとそう思ってしまう)であることおびただしい。駅の乗降客も随分と増加しているから、居住人口は相当増えているのだろう。商店が減っているのに反して不動産屋が顕著に増えてきている。

 近くの公園があるとき工事に入った。結構な広さの原っぱで子どもたちが走り回って遊んでいたのをよく見た。そのままでの公園でも子供たちには、飛び回るのに十分なところと見ていた。

 工事かもう終わるかという頃、公園の端の一角にマンションの工事が始まった。その位置からは遠くに都庁などの高層ビル群が展望できる。マンションのグレードアップのためになった。ポスターに「最上のここちよさ」と記述してある。そうなることをしっかりと狙った「連中」がいるのかと思うとちょっと腹立たしい。

工事前のGoogle地図


2019年1月4日金曜日

アッとみるまの1月4日






 元旦は、大みそかから息子の新春奉納式を見に行って写真を撮った。家に戻って、さだまさしの「今夜も生で」見た。トークが面白くてつい見てしまい、それから寝て起こされる10時まで寝入った。4人が揃ったのもひさしぶりだが、のんびりとしたひと時を送った。

 かつては、年寄りが一緒に年末から温泉に出かけたものだったが、今は昔の話になってしまった。二日に4人が揃うので、長野の温泉に行くことになっていて、道路事情がどうなのかを心配しながら出かけた。雪が酷いときにはタイヤチェーンを付けなければならないと報道していたし、寒波がきているからと予想していた。

 レンタカーはチェーンの準備ができるのかと心配して、問い合わせると「自己」で準備しろと言う。最後は自己責任とは、なににつけても無責任なことだ。結果は降雪の影響はほとんどなくて、日陰の道路に少々雪が残っている程度だったので何よりだった。かくしてすでに4日となった。



 「Google Maps2018 年のタイムライン」で昨年の行動記録がメールで送られてきた。「あなたは合計 20,610 km 、つまりおよそ地球半周分を移動しました」とのことだ。かなり動き回ったという自覚はもちろんあるが、それでも海外に入っていないのだから、ちょっとびっくりした。

 近所では訪問先がカウントされていて、喫茶店が二カ所ありそれぞれ複数回となっているが、これは「本読み」。並んで飲み屋が相当回数あるが、これはレッスンのあとの「夕食」(夕食と言うのは、食事を抜きしての練習だから)。しかしまあ、監視されているわけで見ようによっては気持ちが悪いが、スマホの設定で止めることはもちろん可能。この通知今朝来たものだから、Googleといえども、2018年内の集計は今日までかかるということだ。


2018年12月30日日曜日

奈良公園にホテルいらない


 11月に4人で奈良を巡った。紅葉を追いかけてのことだったが、終わりかけた紅葉が寂しさを感じさせた。それを切り取るのも“写真や”の腕だと強がりを言いながら、お寺を訪れ、小路を歩き回って日本の古い文化に触れた。

 本当は歴史を味わうほどには触れてはいないのだが、知らないなりにも古さゆえの表情から、わからぬなりの想像力を働かせて、「ウン、なにかある」程度の感動を得ることはできる。

 時間を積み重ねてきた重みをわかりもせずに、カメラに収めるのも礼を欠くことではある。あまり考えても足が動かなくなるので、そこはいるも折り合いをつけていく。

 撮った写真はまとまりができないままブログに載せたが、家に戻ってからまもなく「奈良公園にホテル建設」のニュースに接した。奈良を訪れた二日目に現場近くで写真を撮っていたのだった。

 「奈良公園のホテル建設に反対」する住民運動の先頭に立っているのは、モンベル創業者の辰野勇さんとのこと。NETで見てみると、奈良県が極めて熱心に建設を目指しているらしい。反対の声を聴かず推進するところ、いずこもある眺め…に感じる。

 せっかく出かけていくのにホテルを撮れと言うのか?「観光立国」などと4000万も海外から日本に呼びこむというが、これでいいのかと大いに疑問だ。だいたい、海外より日本人が観光に気軽にでかけられる賃金なり、休暇取得なりの処遇をよくするのが先ではないのか。


奈良公園の架橋を守る会HPから切り抜き
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県= この計画に対して「反対者はいない。むしろみな喜んでいる」
◎ 県は奈良公園整備計画検討委員会(貴庁の担当官が「アドバイザー」として出席されている)において、県が住民説明を行う前から「住民の反対は無い」「むしろ賛成意見ばかり」であると説明されています。これは県による虚偽の説明です。このような「ホテル建設ありき」の「県の意向に誘導する」審議は不当です。民意の絶対的多数は「反対」です。住民説明会会場での発言者の意見の100%が懸念や反対でしたが、その事実を県は黙殺しました。さらに県は、「建設に賛成ありき」の説明会でなければ、以降話し合いは持たないとまで明言され、わずか二度の説明会以降、住民との接触を断絶しました。これを受けて、私たちは「高畑町住民有志の会」「奈良公園の環境を守る会」を結成しました。そして開始した「署名活動」における民意(3万筆以上)をお聞ききとどけください。
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http://www.nara-park-mamoru.jp/menu167/

2018.12.28現在の対署名数
オンライン署名 25000目標にもう少し


2018年12月29日土曜日

2020年度開業という文字が躍る京都開発

 先日テレビで、京都で遺跡発掘が進んでいて、保存する場所がなくなっていると報じていた。それほど「発掘」が多いのは開発が進められているからだろうと思って、NET検索したら案の定、不動産業界の「活況状況」がでてきた。

 報道は保管場所がなくなるほどの埋蔵物保管場所を問題視していた。京都の土地を掘り返す、あえて言えば「破壊が進んでいること」に驚くと同時に、事業者だけではないなり国、自治体の誘導にも疑問を持たざるを得ない。

 埋蔵物を掘り出したら、その扱いを「しまっておく」だけでいいのか。一定期間が過ぎれば建築もどんどん進めることが可能だから、京都が持っている遺構や遺跡、埋蔵物が片隅におかれて、全く違った建造物が出現するということになる。

 ゼロからのスタートでなく、プラスであるものがマイナスにされたうえで、性格の違った似非プラスが出てくるということになるのではないかと思う。京都と言う町が持っている特有のものは大事にしてもらいたいし、将来に残すべき共有の財産だろう。それが今の在り方にならなければいけないのではないか。

 事業や建造物がそこに本当に必要か?の検討が十分されているのだろうか。公共事業が評価されない失敗例が後から現れてくる。そうしてはならないという教訓は生かされているのだろうか。形式ばかりを整えた「事業説明」だけでやっていないか。

 しかし、土地を掘れば歴史的な遺跡が現れるとは、埋め戻して研究に資することもできるだろう。過去を大事にしないものが今を大事にできるはずはない。過去の歴史に触れて日本の文化を想うことより、2020年のオリンピックで外国人観光客を呼び込むための…という「不動産業活況」であれば本末転倒だ。





2018年12月28日金曜日

きじ、青イソメあります!


 東京勤労者つり団体連合会の「50周年祝賀会」に参加された方を、翌日スカイタワーと浅草に案内した。スカイタワーの上から東京の下町を眺めたあと、浅草通りを西に向けて歩き浅草寺へ向かおうとした途中で、(業平当たりだろうか)釣道具屋を見つけた。

 店は閉じていたのだが、入り口に「きじ、青イソメあります」と断り書きが貼ってあった。どこで釣りをするのかは測りかねるものの、「釣り」をしている人がいることがわかった。現在は釣具店の上州屋も売り上げが下がるばかりで閉店が続く。我が家に比較的近い店も閉店となった。釣りに行くときに、あらかじめ買っておく餌が購入不可能となって、また少し釣り行動がしにくくなってしまった。

 こんな事情の折に、「きじ、青イソメあります」の言葉はうれしい断り書きだった。富の集積地である東京が、ほんとに富んでいるのかどうかは疑わしい。東京湾が都市機能や物流のための仕様として造られたことは否めないし、よってそこで海の機能すなわち生態系の維持が「後景」ならまだしも、考慮の対象にもしてこなかったと言えるだろう。こういう中でも、隅田川に通じる水路ではハゼが確かに生息している。スカイタワーの足元に。




2018年12月26日水曜日

自分が釣りの絶滅危惧種か


 今年はとうとう一度も釣りをしなかった。写真と旅に身を置いたことでしなかった事情もあるが、気持ちの中にやりたいという気分が湧いてこなくなった。道具を断捨離で廃棄してしまったのも、気力が薄れてきたせいだ。

 時間があればやる気になるかはわからないが、しばらく前の渓流釣りで、流れをさかのぼるときに転んだことがある。けがはなかったものの、ショックを受けた打撃は大きかった。これはもう自粛する方がいいかもしれないと思っていた。

 もともと足腰が丈夫な方ではないから、そこを乗り越えてやるには一時の気合も必要だ。難しくない対象の魚だったら大丈夫だろうと。そうこうするうちに写真の方が忙しくなってしまった。

 先日、船のハゼ釣りにという話があり、のりかかったのだが、船宿で船は出ないということだった。今年の落ちハゼつりは「釣れていない」という話を聞いていたから、その事情によるものだろう。

 つりの会のハゼつりでは、木更津アクアライン周辺の港を中心にしてつり大会をやっていた。ところが、やるたびに釣果が減ってゆき、大会運営としては耐えられず、釣り場の範囲を広げてやることになった。最近のシロギス釣りも釣果が非常に悪いということで、東京湾の状況が悪化しているという気がしている。

 海底のセシウムだの最近クローズアップしている、マイクロプラスチックの影響もあるのではと疑いをもつ。東京湾に流れ込む主要な川は、15、6本ある。かつては豊饒の海と言われ、江戸前の…という誇りをもたれた魚を育んだ海に、どれだけの異物が入り込んでいるのだろうか。

 小物の魚さえ「絶滅危惧種」になるようでは、生物多様性の東京湾は終わる。釣りの楽しみと言う極上の文化は抹消されてしまう。その前に、自分の釣りも「絶滅危惧種」になりそうだけど。



2018年12月24日月曜日

雪との戦い発祥地の故郷新庄市


12月初めに墓参りに行った新庄市で、「雪の里情報館」に寄り道した。そこに雪害対策の発祥地だったことが記録され、資料が展示されていた。雪(害)の対策を国の政治問題として取り上げた活動が大正時代に起きていた。当時の雪国の困難な生活を救い出すという運動が広がった。雪国で、安心・安全で快適な生活を続けるためには、雪氷技術の開発・普及が必要だと、現代に継がれた取り組みが提示されている。

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雪国とそうでない地方ではあまりに格差がありすぎる・・
山形県の現村山市出身の代議士、松岡俊三は雪国の人々を救いたいと運動を起こしました。これが雪害救済運動です。松岡は県内各地を調査しながら講演を行い、人々の意識を高め、皆で雪害を克服しようという気運を高めました。そして農林省の機関である、積雪地方農村経済調査所を誘致したのです。
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大正15124日のことです。松岡俊三代議士は、山形県大石田町での演説会で風邪をこじらせて、肺炎となり、山形市の済生館病院に入院しました。そこで彼が見たものは 、次々と運ばれてくる乳幼児でした。寒さと栄養状態、保健衛生が悪いためであり、その根源は「雪害」だと気づいたのです。雪国の人たちが背負っているハンディキャップを支援する法令上の施策がないことが問題で、政治的に解決することが、自分の使命であると決意した。 
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大正時代の終わりから昭和10年ころは、凶作と慢性的な米価下落で、東北農村はかなり疲弊していました。小作争議が頻発。また、世界大恐慌により、たいへんな不況となりました。生活が楽でないため、娘の身売りなども頻繁にありました。
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 豪雪地帯だからこそおこる貧困や格差を是正させるため、政治問題化を図った歴史を持っているとは、我が故郷が持つ歴史に鼻が少し高くなった。また、克雪問題に取り組んだ「日本一の健康村」沢内村の紹介があり、雪の学術用語が雪国で普段使われていた呼び方を、採用しているという記述も面白いものだった。





2018年12月21日金曜日

辺野古の海へ土砂投入の「愚かさ」

 基地問題などに言及すると「政治的発言」といって排除される。都知事選の際の石田純一立候補にあたっても、メディアを使ったあくどい攻撃に晒し、仕事を干してしまうなどえげつない方法を使って断念させた。政治に対して自覚的に意見を表明するのは、タブー化して、排除の対象に祭り上げる。

 企業はもちろん選挙の際には投票行動にさえ、組織の干渉をうけるし、公務員に政治活動の自由はない。それこそ憲法が保障するところの権利は、存在しないかのような社会になっている。

 「ローラ・りゅうちぇる」の沖縄辺野古をめぐるNET署名呼びかけ発言も、ごく普通の感覚なのだと思えるのだが、SNSのフォロワー数からして、影響は少なくない。だからこその「攻撃対象」ともなる。世論調査も辺野古埋め立てに反対の数が多くなってきた。「愚かさ」などと言うと不遜にもと言わないと、引っ込みがつかないが、一度壊した自然が元に戻ることはない。「元のように」戻るのには膨大な時間がかかる。

 東京湾はかつての干潟は、ほとんど埋め立てられてしまった。漁業者は仕事をつづけられなくなった。魚の保育園、幼稚園である干潟が、三番瀬や小櫃川河口干潟しか残っていない。魚も減ったのだから当然漁獲量も数分の一に減った。最近では木更津周辺のハゼも減り、アサリも他から取り寄せたものを撒いて育てている。ハマグリは絶滅危惧種になった。

 「自然を守る」一点でさえも、埋め立ては容認されない。しないのがこれまでの環境破壊への答えだろう。基地問題の有り様も「日米地位協定の見直し」要求まで高まってきた。造られたタブーを破る時期に差し掛かってきた。

ローラ「干される」心配は的外れ? 辺野古発言はむしろ「プラス」も

2018年12月19日水曜日

きも~いブログ参照数増

 ブログの参照数の記録が最近増えている。正直なところ、せっかく書いたものだから、参照してもらって批判を仰げれば、うれしいし広義の意味で「民主主義」の範疇とはいえるが、ほぼ一方通行ではある。しかしつまらない内容なら、無理やりということにはなりもしないと承知はする。

 だから、なにか共鳴されたものがあるのかと思うが、理由はさっぱりわからない。消去法でいけば、興味を引く題材のキーワードが、広げているのかとも思うが、同等の可能性としてはブログの統計が「壊れている」のも有力だと思うのだが…。スペインとウクライナの参照が多いというのは、なんなのだろう。




2018年12月16日日曜日

勘違いと思えるだけからの飛躍かな。


「来週望年会の会費を集める」ということだった。だのに望年会をやるとすっかり頭に刷り込んでしまった。例会は欠席してハゼつりに行くつもりだったが、ハゼつりは絶不調で、船を出さないことになった。急いで、いまからでも望年会に乗れるかとメールを入れ、都庁近くの例会場所にいくと、例会はやっていない。場所も違っていた。

 頭の中は、都庁近くの中華料理屋で望年会との記憶になっているから、突拍子もないことになってしまった。急いで本来の例会場所の築地に向かった。終えてからの小宴会で笑いの種になったことは、言うまでもない。しかし、ブレーキとアクセルの踏み間違いは、絶対あるよねと妙な確信を共有した。

 帰りに見た「やっぱり築地」のポスターを見て、心が少しほっとした。




2018年12月14日金曜日

奈良の柿みて、一句ひねるというのかモノマネ俳句

 ときどき俳句の「ようなもの」をやってみる。まともにはできないし、季語だの法則だのはわからないのだから、これも己の性癖のひとつで、モノマネに過ぎない。勉強となるとかったるいので、未踏の地としてある。

 冬の銀山温泉に行ったとき、だれもいない朝風呂が災いして「ひねる」気になった。その場では完成品にならなかったが、あとからまた続きの「ひねり」努力をして作り上げた。まえにもブログに書いた気がするが、結構いいんじゃないかなと自画自賛しているがどんなものだろう。

※湯の花を 乱して雪の 一番湯

 それから近所の神田川に散る桜を見て作ったもの。これはもっと推敲の余地がありそう

※花筏 名残とどめて 神田川
※散り際も こころ持たせる 神田川
※花筏 旅路の仲間 そろい踏み


 そして今回の奈良で、とても気になった柿の木を写真に撮ったものだが、写真と題材としてはいいと思ったが、どうも「華」がないようで、俳句めいたものを添えたらなんとかなるかと作ってみた。これは結構あれこれ「ひねり」回した。(句の間は、本当は空けないんだってね)

※奈良小路や 鐘の声待つか 柿ひとつ

2018年12月9日日曜日

奈良で気になって撮っただけの写真5室生寺

 とはいえ、この写真はいいだろ!という「素直な思い」で撮るものだって、それはある。邪な考えもシャッターを押すに十分な動機だから、おかまいなしに撮る。つまり早い話が「へたくそ」だからたくさん撮るというほうが、当たっているのかもしれない。いいさ、写真の合評会でこっぴどく叩かれて挫折感をもつことを覚悟さえすれば、怖いことはない。

 旅の終盤ともなれば、ちょっと疲れ気味の足と頭を励まして、鵜の目鷹の目で対象を探す。今回も結果900枚は撮ったが、パソコンによる処理なので、昔のように写真屋さんにもっていくわけではない。取捨選択も自分がすればよいのだから、そういう意味で自由度は高い。

 やっぱり「数打ちゃ当たる」になるのかな。ちょっと冗漫になってしまったこの項も最後は、室生寺で締めることにした。











2018年12月8日土曜日

奈良で気になって撮っただけの写真4


 奈良の三日目は早朝に出かけで、洞川(どろかわ)温泉の景勝を撮るつもりだった。4人はバラバラに部屋を出て拡散した。皆より遅れて旅館を出て、その方向を眺めるが、どうもその雰囲気を感じないし、川の流れを見た限りでは、そんなによさそうな感じがない。

 仕方なしにとりあえず近くの橋を渡った。するとなんとも大きなお寺の敷地に誘い込まれた。お寺とはそのありがたさがわかることを抜きにしても、長期にわたって保存されている、下世話の変化に動じない態様がある。時間を重ねてほとんど変わらないその古さが、安心感も醸し出す。寺に託された人々の歴史が見えてくるかと、そんな気でシャッターを押した。